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美髪の基本

結局どっちが大切なの?美容室のトリートメント vs ホームケアの真実

皆様こんにちは。
気づけば美容師歴30年をゆうに過ぎ、お客様の髪と頭皮に真剣に向き合いながら日々サロンワークに励んでおります。初登場のIVANKA青山の高瀬です。

「トリートメントもしたいし、シャンプーも買って帰りたい。でも、時間も予算も限られている…」

そんな経験、ありませんか?
美容室でトリートメントを勧められると「せっかくだからお願いしたい」と思う一方で、サロン専売のシャンプーやトリートメントも気になってしまう。
けれど、両方を取り入れるのは現実的に難しいこともありますよね。

結論から申し上げると、どちらも大切ではありますが、髪を本質的に美しく保ちたいのであれば、優先すべきは毎日のホームケアです。
その理由を、今日は美容師としての経験から、しっかりお伝えしたいと思います。

髪の本質的な美しさ

艶のある髪

ここ数年、SNSなどで「艶髪」という言葉が広がり、美しい髪=光沢のある髪、というイメージが強くなっています。もちろん見た目の艶は大切な要素ですが、実際に髪の健康を支えているのは、髪の内部の状態。とくに髪に含まれるタンパク質がしっかりと詰まっていることが、本質的な美しさに繋がります。

髪の約80〜90%を構成するケラチンタンパク質は、日々の生活の中で少しずつ失われていきます。紫外線やドライヤーの熱、そして意外かもしれませんが、シャンプーによってもこのタンパク質は流出してしまいます。洗浄力の強すぎるシャンプーや、髪の状態に合わないケアを続けていると、知らないうちに内部がスカスカになり、パサつきやうねりといった悩みにつながっていくのです。

365日のホームケアと、月に一度のサロントリートメント

バスルームに置かれたイヴァンカクラシックシャンプーとクラシックトリートメント

例えば、美容室で月に一度トリートメントを受けたとしても、それは年間で12回。365日のうちのわずか12日です。一方で、ホームケアは毎日。1年で350日以上、自分の手で髪に触れている計算になります。これはもう、どちらが髪に大きく影響を与えるかは明らかですよね。

たとえるなら、体に良い食事を月に一度だけ食べて、あとは毎日ジャンクフードで過ごすようなもの。それで体が健康になるでしょうか?髪も同じで、どれだけサロンで素晴らしいケアを受けても、毎日の扱い方次第で結果は大きく変わってしまいます。

お家での毎日のしっかりしたヘアケアがベースになってこそサロンでするトリートメントがいきてきます。

つまり月に一度のスペシャルヘアケアをすることより、地道にコツコツと日々のヘアケアを重ねたほうが髪の健康は確実に手に入ると言えます。

もちろん、プロの技術を活かしたサロンでのトリートメントは、髪の状態を見極めて施術できる点や、即効性、リラクゼーション効果といった面で大きな価値があります。でも、サロンでのケアはあくまで特別な日のご褒美のようなもの。髪の健康を本質的に育てるのは、やはり日常の積み重ねなのです。

ですから私は、どちらかを選ばなければならないとしたら、迷わず「毎日のホームケアを大切にしてください」とお伝えします。なぜなら、ほんの少しの意識と選び方の違いが、数ヶ月後、数年後の髪に確かな差を生むからです。

美しい髪は、一夜にしては生まれません。毎日の選択の積み重ねが、未来の髪を育てていきます。
この記事が、あなたのヘアケアを見つめ直すきっかけになれば幸いです。

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